キムタク
キムタクが巨人に行ってしまった。
分かってはいる。彼は34歳。冷静になれば、チームの若返りのために必要なことだと。
分かってはいる。巨人戦TV中継が1試合飛んだので、彼に払う5000万円(推定年俸)分は確実に赤字になりそうだということ。
でも、彼こそ伝統の広島野球を体現してくれた選手だった。
守備・走塁の器用さ。
彼の広島での12年間は、まさに低迷する広島野球のかすかな光だった。
彼がいなかったなら、いったい何人の者が広島ファンを続けることができただろうか。
昨年ラロッカが突然チームからいなくなることを聞いた時も、すごい衝撃を感じた。
ただ、ラロッカは広島を愛してくれていたけど、2年間在籍しただけ。戦力としては痛いことは明白だったが、まだなんというか、感情的な部分では痛くなかった。涼しく、冷静であれた。しかしキムタクは違う。例えるなら、高橋喜彦をトレードに出した時のような感覚か。ただあのときは私も若く、あまり覚えていないが。
まあしかし、キムタクもプロだ。活躍の場所は必要だ。
ただ、キムタクに、私を含め多くの広島ファンが、本当にキムタクの存在を感謝していること、その気持ちだけは届いて欲しい。広島を嫌になって欲しくない。