黒田
いや、いや、良かったねえ。FA宣言するかしないか注目されていた黒田博樹投手の広島カープ残留。
広島ファンにとっても、阪神ファンにとっても、最良の結果だったと思う。
金本、町田、シーツと、カープの主力選手が続々と阪神に出ていき、そして阪神がまるで広島カープみたいになる中で、エースまでが!?という状況だった。でも、なんというか、思いが届いて本当に良かった。
記者会見での一問一答から。
(中国新聞2006年11月7日付)
http://www.chugoku-np.co.jp/Carp/Cw200611070156.html
―金銭や戦力面では、他球団と比べて恐らく好条件ではないでしょう。
カープだから(勝てない)と言われるのは悔しかった。カープでもできる、どこへ出ても恥ずかしくない成績を残す、という気持ちで常にやってきた。強い球団を倒すのが生きがい。地方球団に、そんな選手がいてもいいんじゃないか。
―今の心境は。
自分の気持ちに正直に決断でき、すっきりしている。ようやく野球に集中できる。選手としては、満員の球場でプレーできることが何よりうれしい。今季の最終戦、ファンが僕に期待をさせてくれた。来季、どこで野球をしたいか。マウンドに立つならどこのチームなのか。それがカープでした。
これなんだよなあ。
これは、別に野球選手に限ったことじゃないよなあ。
「大阪(の法律事務所)だから、と言われるのは悔しかった。大阪の事務所でもできる、どこへ出ても恥ずかしくない成績を残す、という気持ちで常にやってきた。」
感動は野球に留まらない。自分の人生をみつめても、考えさせられる「決断」である。特に判官贔屓なひとには。