藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

深刻


 新井までが出ていくとなると、深刻というしかない。
 広島の4番バッターは、江藤、金本、新井と、次々と出て行ってしまった。


 バッターだけなら、良いが、今回は黒田もかなりの確率で海外に行ってしまう。
 黒田については、去年流失を防いだ、と思った矢先のことである。


 新井は好きで出ていく訳ではないと言った。分からないでもない。でも、子供はどうすればいいのだろう。今年、広島ファンは、実際こんな低迷している中で、去年の黒田騒動を機に、観客動員の大幅増というカタチで、応えてきたように思う。でも、それでもこういう結果となるのであれば、ファンには、あまり選択肢がない。


 やはり、球団の経営能力が乏しく、また、経営方針が(所詮個人企業で)不透明である点が、このような事態を招いているような気がする。市民から絶えず増資を募り、設備投資をして、本当に野球が好きな選手が、ここで野球をしたいと思うような球団にすることがとても大事な気がする。


 中期的に見て決して悪い方向ばかりに行っている訳ではない。
 このような事態になった一番の原因は、FAと逆指名であったが、逆指名自体はなくなることとなった。FAで強力な選手を集めてきても、常に成功している訳ではないことは巨人が証明してくれている。広島という球団が、本気で経営改革すれば、まだまだ、可能性があると思う。


 ぼくは、山本浩二と、衣笠祥雄と、北別府学大野豊、そして津田恒美に夢を見させて貰った。


 ぼくは、大野が、槇原と投げ合った試合を見て、広島人としての誇りを感じたものだった。
 ぼくは、衣笠が骨折してでも試合に出続ける姿を見て、ああ、どんな時も努力を惜しんではいけないと学んだものだった。
 ぼくは、山本浩二が、晩年、注射を打ち続けながらも4番に座り続け、4番に座れないとなれば引退したところを見て、責任感とは何かを学んだものだった。
 ぼくは、北別府が、限界説も出る中、数年の低迷の後で再び二桁勝利を挙げた時は、本当に嬉しかった。


 そしてぼくは、津田恒美が、あんなカタチで死んでしまったのを見て、人生、いつも悔いがないように生きなければと学んだ。


 次世代の広島ファンに、いったい誰の夢を見ればいいのか、いま言えないのが、とても辛い。