藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

尖閣諸島(釣魚島)問題


 中国の反応が様々であるが、司法問題に政治が介入することを許すべきではない。


 まず中国からすれば、自国の領土で行った船長の行為について、日本の司法で処罰されることは許されざる行為かもしれない。しかし、この船長の行為は、日本の司法で現に手続が進んでいる問題である。私には、公務執行妨害罪が成立するのか、しないのかは不明であるが、これを安易に政治問題として片付けず、司法が適切に罪刑について判断すれば良い。司法でも譲れるという態度を示してしまうと、将来の日中関係が再度ぎくしゃくした際に、より大きな問題を生じさせかねない。特に中国には三権分立は存在しないので、この点は誤解を与えてはいけない。


 恐らく、船長が開放されれば沈静化するが、それまでは中国も面子があるので、報復措置を続けざるを得ない。しかし、政治が緊張するなら、その余の手段もある。経済・文化その他の交流の際に、この中国側の面子に十分配慮した対応をすべきだ。