1991年と2014年


 1991(平成3)年9月、当時広島に住んでいた私にとって、大きな出来事といえば、台風19号であった。

 台風19号は、9月末に日本にやってきた台風であるが、私の人生史上最強の「風」台風だった。実家のある広島市安佐北区三入東の周囲の家のカーポートは軒並み倒れ、我が家の2階のガラスも割れた。台風が広島の北側を通過したため、南(瀬戸内海)から強い風が吹いたためだろう、広島市の沿岸は塩害で停電や断水。海から遠く20kmも離れた我が家は停電はしなかったが、民放のテレビが暫く映らなくなったのを記憶している。広島全体に、甚大な被害をもたらした。


 ところでこの年、広島カープが6度目のリーグ優勝を果たしているが、私の頭の中では、それほど強い印象がない。何故なら、1975年の初優勝=私の生誕から16年で6回目の優勝、当時の広島カープは、優勝しないとしても毎年優勝争いには加わることのできるチームだったこともあるし、私自身が広島に住んでいて、あまりに広島カープが身近だったからか、この年のカープの印象は、正直上記台風19号と比べると、薄い。


 まさか、これから23年間優勝しないとは思わなかった。。。


 2014年8月、広島はご承知のように、土砂災害で甚大な被害が発生した。上述した私の実家は、1時間あたりの降水量が121ミリと、この日最大の降水量を記録。実は団地の上の地盤が比較的安定していて、実家の町内で目に見える土砂災害は発生しなかったそうであるが、その周辺では(一番被害の大きかった八木地区ほど報道されないが)土砂災害が発生し、亡くなった方もいた。


 巨人戦に3連敗し、昨日は勝ったとはいえ、残り24試合で3ゲーム差は小さくなく、優勝の可能性は決して高いとはいえない。ただ、1991年と違い、いまの広島はカープの優勝に飢えている。地域の人は勿論だが、広島を離れた私にとっても、郷土愛のシンボルのようなものでもある。決して、それで全てが解決するとは思わないけれど、1991年の優勝より、今の優勝の方が困難なだけに、価値はより大きいように思う。甚大な被害が発生した災害がそれで片付く訳ではないけれど、カープ優勝で、広島を襲った暗い災害を吹っ飛ばす、それだけインパクトのあるイベントになり得るのではないかと思う。


 そもそも今回の巨人戦三連敗は、巨人主催で、かつ慣れない地方球場の開催だった。今回の三連戦のターニングポイント、マエケンが5回に「討ち取った」筈の井端の打球だって、雨の中の地方球場。もしかしてズムスタで同じ打球だったら、なんて思う。残り4試合の巨人戦は、全てズムスタで開催される。また、雨天中止等により予定変更がない場合、24試合のうち最後の6試合は全てズムスタで開催される。そして、その最後の10月5日の試合が、ズムスタでの巨人戦である。


 こういう他球団主催ゲームをなんとかしのいで、ズムスタに戻ってきて、勝ち続けて、逆転で・・・。そんなストーリーが待ってたりしないかな。