藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

大学生が出産することって・・・


新華社通信2007年8月3日付
【教育部:在校女大学生有权生育学校不应干预】
 http://news.xinhuanet.com/school/2007-08/03/content_6469777.htm

 教育部法制事務室主任の孫雲兵氏は、結婚し子供を産むことは、各人の適齢期の市民の基本的な権利であって、大学生であってもかかる権利を当然有するべきであるが、しかしだからと言って、決して我々が大学生の結婚出産について賛成しているということを意味する訳ではない、と述べた。

 孫雲兵氏は、大学生の結婚についての制限を解除したのは、決して学生がこの種の権利を濫用することを奨励するためではなく、むしろ、大学生が1人の成人として自己の権利を行使する理性と能力を尊重し、信任するためである、と述べた。

関連:
朝日新聞2007年8月4日付
http://www.asahi.com/international/update/0804/JJT200708040017.html


 朝日新聞(もとは時事)と新華社通信とで、ニュアンスは大分異なりますが、私にとって、中国の大学生に出産の権利が一応はあるということが驚きだったので、ここに書かせて貰いました。


 例えば、他のアジア諸国でも、タイなどは今でも、出産はただちに退学事由となっているそうです。アジアで学生出産が奨励されるのは、日本くらいでした。


 UCLAロースクールの卒業式を思い出します。
 おそらく少なくとも5名、いやもっといたと思うのですが、そのくらいの女子学生が、3年間の在籍期間中に出産したと思われる小さい子供や赤ん坊を抱えて、壇上にあがり学部長と握手していました。アメリカのロースクールは、1年次が終われば比較的日程に余裕があるとはいえ、出産が忌み嫌われているということはなかったと思います。


 近時、世界的に高学歴化が進んでいるように思います。将来のキャリアウーマンとなる女子学生が一体いつ出産をするのか、出産の機会がなければ、まさに我が国が直面しているように、出生率の劇的な低下、社会構造の高齢化が進み、社会が停滞します。


 究極の2択・・・仕事をしながら出産、または、学生をしながら出産、であれば、後者の方が容易ではないか、と感じます。特に大学院なら、そうではないでしょうか。中国も、ようやく重い腰を上げ始めたというところではありますが、将来のキャリアウーマンの学生期間中の出産について、もっと世界的に積極的な評価がなされても良いのでは?なーんて思った記事でした。