京都大学法科大学院の試験実施方法変更について
ぎーちです。
私が教えている京都大学法科大学院の期末試験、明日から対面試験方式で実施の予定でしたが、本日さきほど、オンライン試験での実施と変更されました。
最終的に、何故オンライン試験になったかについて、客員教授でしかない、つまり教授会のメンバーではない私には、分かりません。
ただ、私が知っていて、特に公表しても問題ないと思われる限りのことを述べると、この数日、100名を超える学生が大学に対して客観的、冷静な対面試験方式反対の意見を表明したということを挙げることができると思います。
客員教授でしかない私のもとにも、直接面識があるか否かに拘わらず、何名もの学生から、大学側に提出する意見についてのドラフトのチェック、結果的にどうなるかは別として、自分達の考えを聞いて欲しいとの接触がありました。私自身も多少のことをしましたが、結果的に、学生が大学を動かしたということだと思います。
オンライン試験に変更されるということは、教科書などを参照しながら試験の解答をすることができるということになります。対面式であれば、できない調べ物をすることができるということで、学生間において、試験方式の変更により試験結果に有利・不利が出ると思います。京都大学法科大学院の成績は、厳格に採点されます。A+なのか、Aなのか、その差が気になる学生も少なくないと思います。よって、自らの得意・不得意を考慮すれば、オンライン試験よりも、対面試験方式の方が良いと考えた学生も少なくは無かったと思います。しかし、新型コロナウイルス感染症の蔓延状況に鑑み、どこまで対策をすれば「安全」なのか客観的には分からないという状況の中で、多くの学生が「不安」のまま、つまり、主観的「安心」が確保されないまま実施されるよりは、客観的にも主観的にも「安全」「安心」な状態でオンライン試験が実施される方が、全ての学生に対して相対的にフェアではないか、そう思います。故に、対面試験方式を望む学生からすれば、不利益もあるでしょうが、ここは、それを上回る利益のために甘受して貰えたら良いなあと思います。
この小さな、試験実施方法の変更も、私の「新型コロナウイルス感染症」との戦いの1つとなった気がしますので、ここに記録しておきます。