迷う。
組織というのは、帰属意識が高い方が良いか、低い方が良いか。
私は、昔は生徒会活動にのめり込み、どちらかというと、「みんな」で何かするというのが好きだった。合唱祭とか、「行事」ものは特に好きだった。他方、弁護士業というのは、「みんな」がしないことをrespectするようなところがある。サムライは、迎合するのはそんなに好きじゃないのだ。加えて、留学とかを経て、アメリカや中国の個人主義的思想に、多少なり染まってしまっている。
さて、そこで事務所の忘年会である。
事務所の忘年会幹事としては、みんなに参加して欲しい気がする。いや、欲しい。
ただなー、参加するしないを決めるのは、所内の弁護士・事務局個々人の自由である。
想像しよう。12月18日の金曜日である。ルミナリエが開催されるなら、きっと開催期間中である。クリスマスそのものではないが、その直前の金曜日だ。
彼氏とデートしたり、小旅行したり、とかく金曜日の夜は、忙しかったりする(筈である)。
「出逢い」につながりもしない、「行事」に、残業手当も出ないのに参加してどうするのか。
特に、今年はホテルでの開催をやめちゃったのだ。●●ホテルでの忘年会、なら、体面が保てるが、○○というレストラン、しかも余り聞いたことがない場所だと、周囲に自慢できるようなものじゃないかもしれない。
更に言えば、席をシャッフルされたりすると、知らない人に囲まれる可能性がある。楽しいお喋りができれば良いが、喋りがおもろくなかったら、時間を棄てに行くようなものだ。
そんな忘年会に参加するのは、楽しみだから、ではなく、単に忠誠心・帰属意識を示すためだけのもの、かもしれない。。。別にその事務所を経営している訳でも、経営したい訳でもないのだ。そうすると、特に事務員からすれば、まあ参加しなくても良いもの、かなあ。
そう考えると、余り積極的に、参加しろと言うのは間違っている気がするし、参加人数を確保することに躍起になることも間違っている気がする。確かに人数が少ない方が経費も浮くのだ。
ただまあ・・・。そう簡単には割り切れない面もある。
必要以上に拘束される職場ではあって欲しくない。
忠誠心や帰属意識を示す「踏み絵」なんてない方が良い。
ただまあ、程良い帰属意識というのは必要だよなあ。特に我々の扱う情報は、これを持ち出せばすぐインサイダー取引その他情報漏えいで大問題となるようなもの。内部の信頼関係は、しっかり確保できていないとダメだろう。それは、たんなる弁護士としての弁護士法や弁護士倫理規定、事務員としての労働契約及び就業規則上の義務だけの問題ではないような気がする。
あるべき組織の帰属意識って、結局バランスなんだろうけど、どう持っていくのが良いのだろうか。
私個人も、留学を経て知らない事務員さんが増えているし、悩んでしまうところである。