藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

共謀罪〜6月1日朝日新聞電子版から〜

http://www.asahi.com/politics/update/0601/008.html

共謀罪」創設を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案をめぐり、自民・公明の与党は1日の衆院法務委員会の理事会で、民主党の修正案をそのまま受け入れる考えを表明した。18日の会期末が迫る中で、自民党細田博之国会対策委員長が受け入れを指示した。民主党国際組織犯罪防止条約との整合性を政府側が確認することを条件に、2日にも採決に応じる構え。政府・与党は今国会中の成立を見送る方針をいったんは固めたが、一転して成立する可能性が出てきた。

 これを受け外務省は1日夜、条約との整合性がとれるかどうか、詰めの協議を続けた。政府・与党内では、民主党案では条約の批准はできないとの見方が強い。与党はとりあえず今国会で改正法を成立させ、次の国会で条約の要件にあわせて再修正を図る構えだ。

 あららら、民主党案というのは、前回も触れたように、条約が「4年以上」と書いているのに、「5年以上」の罪に限って「共謀」を認めているんですよねえ・・・・。これはそのままでは条約の具体化にはならないと思うので、私は、条約に合わせるなら、むしろ刑法の方を変えないといかんと書いたのですが、これ、与党が飲むとは。

 「再修正」なんてずるいなあ。これもし、今国会成立→次国会修正、ってなるなら、今後も与党は、まず野党案成立→次国会で不都合な点を修正、って形で、争点となっている法案を次々と成立させることができるような気がするなあ。

 民主党さん、法案を出すときは、「野党案だから成立しない」なんて思わずに、こんなこともある、というか、重要法案ならこうなることもあり得るから、気を付けてくれよお。刑事法がナーナーで決まるのはあってはならんことやから。。。