藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

イスラエルの真の目的は何か?


 いい加減にして欲しいイスラエルによるガサ地区への攻撃。


 その真の目的は何だろうか?
 ハマスへの攻撃というが、それだけで、こんな攻撃をするだろうか?


 そもそも、イスラエルユダヤ人の国だと言っているが、実際は、ユダヤ系の人口増加率(1.4%, 2006年)は、アラブ系(2.5%, 2006年)より低い。いずれ、アラブの国、イスラエルになる可能性すらある。このこともあって、イスラエルは、ガサ地区とヨルダン川西岸地区の「自治」を認めたとされる。


 私は、如何なる戦争も、それが単に軍事拠点を破壊するのみの目的をもってされるものですら、当然反対であるが、今回の一連の軍事行動は、市民の攻撃すら目的となっているかのような、少なくとも、それを容認するようなものである気がしてならない。


 このような過剰とも言えるイスラエルの攻撃に対し、ハマスがある程度耐え続け、仮にレバノンヒズボラが呼応すれば、中東全体に戦争が波及しかねない。ヒズボラに対し、3年前「敗北」したイスラエルは、恐らくこれをシミュレーションしているであろうし、だからこそヒズボラも容易に動けないのだろうが、にもかかわらずヒズボラが動く時とは、大きな動きになり得る。


 確かに、ハマスによるミサイル攻撃はイスラエル市民の生活を脅かしているであるし、これが許される筈もないのであるが、その根底に何があるのかを両者とも考えねばならない。


 ガサ地区は、イスラエルの理屈によれば自治区とはいえイスラエルであるのだから、自国の軍隊が自国の市民を殺害するというのは、本来あってはならない筈だ。法律家としては、このような強大な不正義と軍事力に対し無力感を否めないが、しかし、遠く日本からも、ダメなものはダメと言い続けることは、最低限のことなのかなあ、と思い、ちょっと書いてみた。