藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

Barack Obama

 例によってラジオを聞きながら通勤している訳ですが、日本でも報道されているとおり、遂にというか、もう、というか、弱冠45歳のBarack Obamaバラック・オバマ上院議員イリノイ州選出、民主党)が2008年の大統領選挙出馬に動き出すようです。

 もうマスコミの持ち上げようといったら、すごい。
 エドワードでは余りニュースになりませんでしたが、オバマはえらい盛り上がり。
 もしかしたら、本当にこの人が大統領になるかもしれません。

 そして、もしこの人が大統領になれば、黒人系(父はケニア人、母が白人)では初めての大統領という、歴史的な人物になると思います。そして、今まで民主党の黒人大統領候補といえば、なんというか黒人でしか支持を集めることができなかったのですが、彼はイリノイで7割の支持を集めて前回の上院選挙で当選していることからも分かるように(もっともこの選挙は誰でも勝てたと評されているのですが)、実際は黒人という枠にとらわれない人気があるようです。確かに彼のニュースを聞き、彼のことを調べてみると、白人にも人気があるのが感覚的に分かります。コロンビア大学卒業後、ハーバード大学ロースクールに入学、そして、ローレビューの編集長になったこともあるという経歴は、学歴社会アメリカでは評価されるに値するものですし、かといって、全然嫌みなところがない率直な語り口は、大衆受けも良さそうです。また、民主党の有力候補の1人、ヒラリーは、左に偏りすぎていて共和党支持者からの支持が得られない(民主党の予備選には勝てても、本選で勝てないのではないか)と言われているのですが、オバマは、もう少し中道よりのようで、左右にかかわりなく支持される素地があります。

 もう1つ重要なことは、今回の大統領選に立候補するかもしれない有力候補の中で、唯一、はじめから最後まで、イラク戦争に一貫して反対してきたという経歴です。民主党であっても、ケリーもエドワードもヒラリーも、いずれかの時点で消極支持をしています。これは、民主党予備選挙の中では非常に強い力になるのではないでしょうか。また、共和党支持者に対しても、いまのイラク情勢を踏まえれば、この点はマイナスにはならないのではないかと思います。

 
 2004年の選挙ではブッシュが勝てたから、アメリカ政府に対日関係は対中関係よりも重視して貰えましたが、さて、2008年、オバマが勝った時に、対日関係はどうなるのでしょうか。ちょっと心配でもあります。
 

新Let's Note

 ご承知のように、私は、Let's note(レッツノート)を愛用している。
 かつてLet's Noteのユーザーとしてもっとも初期のWebsiteや広告に登場したこともある(謝礼としてデジカメを頂いた)。

 愛用歴は、事務所支給のPC(それも最初は某S社だったがLet's Noteに変えて貰った)*1も含めると

 R1→R2→R3→R5

 であり、特にR2→R3の時の基本的なスペックの変更の時は、新旧どちらがいいか、評価に迷った。何故なら、ちょっと大きくなってしまったからである。

 しかし、直接、外部画面に出力できるようになったことは、仕事の上では便利であったし、バッテリーが大きくなったことも、まあこの程度であれば許容できると思うようになってきた。また、全体としては大きくなったが、幅は少し(記憶が曖昧だが確か11〜12mm位)小さくなっていたので、私の当時のB4かばんにとっては、かえって入れやすくなった面もあった。


 さて、新Let's Note(R6)が発表されたが、スペックを見ると、重さが約70グラム軽くなった。その代償として、バッテリーが従前の2/3程度に小さくなった。メーカー表示の持ち時間で8時間とあるので、おそらく4〜5時間程度が実用的なラインだろう。そして、防水性能と頑丈性UPのため、少しまた胴体が大きくなった(R5は、幅229 mm×奥行183.5 mm×高さ24.2 mm/41.6 mm(前部/後部)。R6は、幅229 mm×奥行187 mm(+3.5mm)×高さ29.4 mm(+5.2mm)/42.5 mm(+1.1mm)(前部/後部)。)。この辺の評価は、既存のユーザーがどう判断するんだろうか?

 私は、バッテリーを小さくしたのは許せる(このあたりは、新幹線で遂にN700系から各車両の先頭と末尾以外にもコンセントを用意するようになることとも関係していると思う。米国ではあちこちにコンセントがある(例えばアムトラックの中や、American Airlineでも)ので、バッテリー10時間とかにしても、ユーザーが必要としない。)が、胴体を大きくしたのは、メーカーとしての怠慢だと思う。特に、バッテリーを小さくしたのに、厚さが増すというのは、それによって頑丈になるとしても、どうかなあ、と思う。

 勿論個々人が判断することであるが、最近Let's noteは、企業で売れてきたので少し奢れているような気がしてならない。まあ、万人受けのためには色々必要なものも増えてくると思うが、それをイチイチ実現することによって、失われるものが何か、特に、仕事する者はカバンがキツキツな中で動き回っているという現実を踏まえて、寸法には特に拘って欲しかった。場所により5mm以上大きくなるって、結構すごいことだと思う。あと、カバンに縦に入れる者にとって、奥行きが3.5mm大きくなるのも、かなり痛いと思う。少なくとも私はR6は買えそうにない。

*1:ちなみにうちの事務所では、現Let's noteであればどのシリーズでも選べるようにしている。従って新人弁護士は、このY,W,R,Tの中から1つ選ぶということになる。実際はDVD搭載モデルであるWに惹かれる者も多い。

米国での留学先


 今日は早起きに成功して、仕事も雑用も順調なので、もう1つ書いてみます。

 最近、米国のLaw SchoolのLLMプログラムに留学しよう、という方から、「留学先を決めた」、とか、「出願した」、という話を聞くようになりました。そう、多くの米国のLaw SchoolのLLMプログラム(私も2年前の今頃、TOEFLの点数が足らないまま願書を書いてました・・・)の出願期限が締め切られた頃、あるいは今月末で締め切られます。

 さて、米国のLaw SchoolのLLMプログラムに留学しよう、っていうような方は、弁護士・裁判官・検察官といった法曹三者か、または上場企業の法務部に所属する方か、銀行か商社の出世コースの方、といったところになります。そんな職業をしておられる方ですから、殆どが学部は東大・京大・早稲田・慶応を卒業している訳です。日本では超高学歴ってことになるのでしょうか。そんな学歴ですと、アメリカに留学するなら、「少しでも良い大学」に行きたい!ときっと思っておられると思います。ただ、最近は日本人だけではなくて、インド人、中国人、台湾人、韓国人、タイ人などが多数アメリカのLaw SchoolのLLMを目指す訳です(勿論ヨーロッパからも多数来ます)。さらに日本人自身の留学希望者も増えつつあると聞きます(だいたい4大事務所が巨大化してしまったしねえ)。そうすると、10年前なら誰でもUS NEWSのランキングでTOP 10あたりまでのLaw Schoolに行けた訳ですが、今はTOP 30でも厳しい、ということも生じつつあると思います。


 私が今日言いたいことは、TOP30あたりでも全然良いじゃないか、あんまりこのUS NEWSのランキングに必死になりすぎるなよ〜ってことです。


 私も来るまでは、1つでもランキングの高いLLMだと良いなあ・・・なんて思っていたのですが、よくよく考えると、US NewsのランキングはJD(同じロースクールでも、3年生)のものであってLLMじゃあないんですよねえ。だいたい、LLMって、定員が一大学で10人のところもあれば数百人のところもあって、たとえJDではランキングひと桁の大学であっても、実際はもっと下の大学より入りやすい、ってところだってあります。簡単に大学では比較できません。

 そりゃ、HarvardやYaleやStanfordに、Name Valueがあることは間違いない訳です。でも、それ以下だったら、あんまりランクの差に一喜一憂しない方がいいんじゃないかなあ・・・というのが今の感想です。結局、自分次第ですからねえ。名前自体が何かを与えてくれる訳ではないです。

 ちなみに、これはどうでもいい話ですが、Stanfordに合格された方、司法試験は大変そうですよ・・・卒業が普通のLaw Schoolより1ヶ月遅いので、Barの勉強が1ヶ月遅く開始になってしまいます。。。


 私の場合は、偶然と必然とが混ざり合ってこうしてUCLAに来た訳です。
 UCLAは、いわゆる上位の大学ですが、少なくともLaw SchoolのJDプログラムに関してはHarvardやYaleほどの最上位グループには属しているとは言えません。Law Schoolの歴史自体、30年そこらしかないのです(まあ30年しかない割には良くやっていますが)。LLMのクラスも、今はちょっと大きなLLMになりつつありますが、私の時で24名しかいない小さなクラスでした。日本人も私を入れて2人だけでした。New York州司法試験をその相棒が受けずに帰国してしまったので、日本人では私1人UCLAから受験するというハメになりました。大学の卒業Requirementsの関係では、もともと学者しか相手にするつもりがなかったのか、論文を2回も書かなければいけないハメになり、「聞いてなかったよー」という感じでしたし、まあなんちゅうかLLM担当に割り当てられた教官のLLMに対する認識不足のせいでえらく大学に失望させられたこともありました。でも、総じては楽しく有意義な学生生活を送らせて貰いました。何より、Los Angelesという場所、カリフォルニア州という場所がとても良かったです。そしてそのままこの大好きなLos Angelesで法律事務所の研修を受けることもできて、本当に良かったなあ、と思います。いつかまたここで仕事をしてみたいです。


 周囲の留学した友達を見ていても、あんまり大学名やランキングに拘らなかった人の方が、生き生きしていた、というのも大きいですね。特にDavisのプレLLMスクールで出会った人の中には、大変その人には申し訳ないけど、大学名も知らないようなLaw Schoolに行く人もいました。その方はもっとランキングでは上位の大学からも合格していたのに、その場所が好きでその無名大学にしたそうです。その人とは時々連絡を取るのですが、いつ聞いても、すごく生き生きと楽しそうに勉強をしてらっしゃっいました。「良い学校に行かないと人脈が・・」とかあれこれ考えるかもしれませんが、所詮ここは外国。生き生きと学べることほど素晴らしいことはないと思います。


 いやもちろん、上位のLaw Schoolに受かった方、そのまま行きたい大学に行かれたら良いと思うんです。私ももしHarvardに出願できていて(締切が早い(私の頃は12月1日まで)ので願書すら出せませんでした)、合格していたら、喜び勇んで行ったとは思います。でも、あまり学歴に拘って、例えば「上位5つまでの大学じゃなかったら留学を1年遅らせる!」とか、意味のない躊躇をしてしまったら、きっと後悔すると思います。そして、今年だったら合格できた大学に、来年は合格できないかもしれません。そして、そもそも我が国では、LLMに留学した、という経歴は、殆ど誰からも評価されない、自己満足に過ぎないことも忘れてはならないと思います。


 ちなみに、ランク上位だと、学費も高くなりますよー。UCLAとUC Davis、同じUCなのに9ヶ月間の学費が100万円くらい違います。UC Davisも良い大学でしたが。


 多くの人に関係のない話だったかもしれませんが、今が「旬」だと思ったので書いてみました。。。


※どうでもいい話ですが、2ちゃんねるから飛んできている方が結構いるようです。どこで晒されたんだろう。。。怖いなあ。教えてくれたら感謝します。