藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

給油問題よりも・・・


日経新聞電子版2007年9月28日
「日本政府、ミャンマー政府に抗議」
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070928AT2M2704M27092007.html

 日本政府はミャンマー政府にヤンゴン市内でジャーナリストの長井健司さんが死亡した件について遺憾の意を表明し、抗議する方針だ。在留邦人の安全確保にも努めるよう促す。ただ、経済制裁や無償資金協力の供与停止に踏み切る段階ではないとの判断だ。

 んーー、これでも止めませんか?


 日本は、伝統的にミャンマーに対して「優しい」態度を取ってきました。
 これは一般に、日本政府がミャンマー政府を「親日」だと見なしているからでしょう。


 大学時代、こんな話を聞いたことがありました。
 ある方が、ミャンマーの軍事訓練を見学したそうです(その方の授業での話です)。
 すると、軍隊の行軍の方式が、旧日本軍と一緒だったのだそうです(私にはこの区別は無理です)。
 推察しますに、おそらくミャンマーの軍隊は、アウンサン将軍(スーチー女史のお父様、ビルマ独立の英雄)が訓練をしたところから始まっているからだと思います。表面的かもしれませんが、その方は、えらく感動したと言います。


 しかし、歴史的に見れば、アウンサン将軍も結局日本に反旗を翻していますし、ミャンマー政府が仮に親日だとしても、それは日本政府がいまだ経済的な支援を継続している数少ない国の1つだからではないでしょうか。それに、私にはミャンマー市民が、このような軍事行動をするミャンマー政府を実質支援する日本を支持してくれるとは、到底信じられません。


(追記)
 ・・・何か別の報道では円借款等の経済援助は既に88年の軍事クーデター移行停止されているとの報道もありましたので、場合によっては後でこの記事も訂正したいと思います。もしそうだとしたら、別の意味で日経の報道が誤解を与えるものだなあ、と思うのですが。