藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

「はだしのゲン」と「ほたるの墓」


 ちょっと前に、ある中国人と話をする機会があって、この「はだしのゲン」と「ほたるの墓」の話題になりました。


 この間日本で「はだしのゲン」の実写版とやらが放映されて、かなり好評だったと聞きましたが、中国でも、誰かが(違法な)「公衆送信」を行った結果として、かなりの人がダウンロードして見ているようです。


 日本人が当時、かなり厳しい生活をしていたということを、中国人は一般には知らないようで、基本的に「侵略者」「帝国主義者」という外側しか習っていないようです。あれだけ近現代の歴史に時間を割いているのに・・・。


 あと、どんな考え方をもっている人であっても、あの2つの作品は、戦争の悲惨さを、人種を問わず訴える力があるなあ、というのも確信しました。あれを見た人であれば、たとえ「侵略者」であり「帝国主義者」であった日本人というモノが、中国人に対し、戦争の悲惨さやむごさを訴えても、ちゃんと、少なくともある程度は通じるようです。


 中国人は、徴兵制はありませんが、いまでも大学に入学後、一定期間、大学で「軍事訓練」を受けさせられます(学内で迷彩服を着た学生がうろうろする時期が稀にあります)。ご両親のどちらかが軍人だったり、昔軍人だった方も少なくありません。教育のせいもありますが、戦争というのは、一般には必要という認識があると感じます。そのような人たちに、どう・何を伝え、議論するのか、私も試行錯誤ですし、南京大虐殺の問題や慰安婦問題もありますので、難しいですが(ただ、かつて南京の資料館に行ったことがあることを話すと、比較的好意的に受け止めてもらえることも分かりましたので、とにかく、一方的に言うというのではなくて、何か糸口を探そうと話せばいいのだと思います)、しかし、今なら、比較的自由な立場ですので、色々と可能な範囲でチャレンジしてみたいと思います。