藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

起案・・・


 いま、新司法試験の予備試験のパブコメやってますよね。
 人に頼まれて原案を書こうとしているところです。。。


 しかし、予備試験はちょっとまずいですね。なんかしらんけど、「新司法試験の合格率において予備試験合格者と法科大学院修了者との間で可能な限り差異が生じないようにすべき等との観点を踏まえつつ、両者の公平性が保たれるように予備試験の方法や合格者数等について見直しを行っていく」という閣議決定(平成19年6月22日)があるんですね。正確には知りませんでした。


 しかし、仮にある年の予備試験合格者が100人で法科大学院修了者が4000人だとすれば、合格者が1:40の割合で出ればこの趣旨に合うのですが、予備試験の受験者が仮に4000人だとすれば、予備試験合格者は相当選抜された方ということになり、実際は新司法試験合格率が法科大学院修了者より良くなると思います。予備試験合格者が増やされることになります。予備試験合格者が増やされると、益々法科大学院修了者の質が下がる可能性があります。その時に今度は機動的に予備試験合格者が減らされれば良いのかもしれませんが・・・。


 私は、Diversityの確保のために予備試験はあって良いと思います。
 しかし、法科大学院制度の本質を失わさせないためにも、この予備試験を通過する人の水準は、「あるべき理想的な法科大学院修了者と同質」の高いものであるべきであって、それなりに高いレベルでなければ合格させるべきではないと思います。


 それともう1つ、アメリカだって様々なルートで司法試験をロースクール行かずに受けることができる訳ですが、有名ロースクール出であることにとても意味があるので、ロースクールが廃れない訳です。日本でも、新司法試験合格よりは、どの法科大学院出身かが問われるように、各法科大学院が頑張って欲しいです。


 いずれにせよ、予備試験で一部の法科大学院は本当に潰れるでしょうね。。。