藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

新司法試験合格おめでとうございます


 9月10日は、新司法試験の合格発表でした。
 2043名の合格者の皆様、おめでとうございます!
 私も、多数のご縁のあった方から合格の通知を受けて、とても嬉しかったです。


 今年の結果を見ながら思うことを少しだらだらと。


 合格者数は減少に転じ、難化したように報道されますが、他方で、20年度修了者の「既修」受験生1947名に限れば、948名が合格(48.69%)ですから、第1回目の新司法試験(この年は48%、未習者は3年学校に行かなければいけないのでこの時の合格者は既修のみ)と同じ合格率ということになります。そう言えば昨年も似たようなものでしたので、もしかしたら司法試験委員会は、「その年に修了した既習者の半分が合格するあたり」を合格ラインとして設定しているのかもしれません。


 大学別合格者に目をやると、受験者の半分以上が合格している大学は、一橋(62.88%)、東大(55.53%)、京大(50.35%)の各法科大学院だけ、という結果になっています。その中でも相変わらず一橋の合格率が飛び抜けています。ただ、これらの大学であっても、来年から定員を2割程度削減するそうです。結果的に実績が上がっている大学の定員を狭くすることが、果たして「法曹の質の向上」に繋がるのでしょうか。


 男女別では、受験予定者数では女性が30.07%を占めていたのに、合格者では26.43%にまで落ちています。4日間の新司法試験が過酷なのでしょうか?合理的な理由がよく分からないので気になります。


 未修者の合格率が悪いことが良く話題となりますが、資料によれば、未習者合格者777名のうち、491名が法学部卒(受験予定者3620名)だそうで、非法学部卒は僅か286名(受験予定者2190名)しかいません。他方既習者合格者のうち140名は非法学部卒だそうです。未習者枠が、実質的には、「法学部は出たが、既習者試験に受かるだけ勉強していない」人の集まりになっているとすれば、大きな問題です。勿論、法学部といっても、法律学科・政治学科があったり、京大のようにその区分がない大学もあり、一概には言えませんが・・・。


 なお、当法人大阪事務所のサマークラーク参加者だけで言えば、9割が合格だったようです。成績を余り斟酌せずに選んで9割合格というのは、全員面接をした甲斐もあったと言うもの。なかなか嬉しいものです。因みに、参加者の中で落ちてしまった方は、本当に特殊な才能や個性が豊かな方で、合格者よりも強い印象に残った方ばかりでしたので、来年合格すれば、一度落ちてしまったという不利益を克服し、必ず法曹として輝くことができると思います。


 合格発表もありましたので、9月29日・10月9日に合格者向け事務所説明会を開催する予定ですので、もしも弁護士法人淀屋橋・山上合同に興味を持って頂いた方は、申込をして頂けますと幸いです。なお、希望者多数の場合、原則は先着順ですが、サマクラ等で説明会に既に参加したことがある方については、劣後させて頂く場合がありますので、ご了承下さい。