最初の法廷
日本に戻って約2ヶ月ですが、今日が最初の法廷でした。
わざわざ上海にいた私になきついて電話してくれた依頼者のことを思い引き受けた高裁からの事件でしたが、行くまで緊張でした。
ご承知のように、一審敗訴した事件を高裁から引き受けるのは、骨が折れます。
高裁は、新たな主張や証拠を提出しても、時機に遅れたものとして取り扱わないことだってできます。また、新たな主張がなかったり、新たな主張があっても取るにたらなかったりした場合などは、和解交渉ができるなら兎も角、そうではない場合であれば、第1回目の期日で結審してしまうこともかなり高い確率であります。
ですから、高裁では、第1回目の期日こそ、その後の審理がどうなるかを決する重要な日なのです。
内容は勿論書けませんが、依頼者も傍聴する中で、裁判長に「主任裁判官がかなり説得力のある控訴理由書と言っている」と言わせ、「具体的詳細な反論」を被控訴人に提出させるように言わせたのは、本当に良かったなあ、と思う次第です。
日本の民事訴訟については、色々言いたいことがありますが、しかしそんな「箱庭訴訟」であっても、やりようによってはなんとかなるものです。勿論その分労力はかかりますが。。。
最近私のところに来る相談は何故か訴訟が多いのですが、なんだかんだいって、私は本質的に訴訟弁護士なのかなあ・・・と思うようになりつつあった中で、今日の第一歩は、まずは順調なスタートだったのでしょうか。